10 パソコン実験室

VineLinux3.0アップグレードの記録
(自作マシン対象)

VineLinux3.0の概要

2004年に「VineLinux3.0」がリリースされました。
Linuxの中で最も日本語環境が整っていて、
言語で苦労する場合が少ない、というのが大きな特長です。
以前に製品版の「VineLinux2.6CR」を購入しているので、
今回はそのアップグレードに挑戦してみました。
※ここで書いてあるのは2004年10月時点での情報です。

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懸念事項

アップグレードなので、
ビデオカードの問題は考慮する必要がありません。
ただ、1つのソフトがバージョンアップしたせいで、
既存のシステムと不釣り合いになり
VineLinuxの全体のシステムが起動しなくなる可能性はあります。
これだけは避けなくてはなりません。

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いざ導入開始!インストール画面が変だけどOK!

グラフィカルインストールを行い、
インストール画面で「既存のバージョンをアップグレード」を選択。
そのまま、何の不都合もなく、1時間程度で終了。
インストール画面の表示が左に1cmずれていたので
かなり心配でしたが、
ログイン時にはちゃんとした表示になっていて、一安心です。

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VineLinux3.0導入後

現在、以下のことがわかっております。

・音楽CD再生→問題なし
・開発環境:C言語→開発OK
・日本語組版:TeX→OK
・図表作成:Tgif→日本語OK
・画像作成:GIMP2.0→起動OK
・Webブラウザ:Mozilla→フォントがものすごくきれい。
・ビジネスソフト:Starsuite7(別売)→インストール、起動OK。フォントの変換がぎこちない。

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最大の長所「画面がきれい!」

今回、完全ににWindowsを超えたな、と思ったのは
画像の見やすさ、きれいさです。
私のホームページなどをスクリーンショットしてみました。
※小さい画像をクリックすると、拡大されます。



Windowsをはるかにしのいでいます。
インターネットとメールだけで用が済むのなら、
ずっとVineLinux3.0でもいいぐらいです。
Flash形式など特殊なページが読めないのが欠点ですが…

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ここがおかしい!?

印刷の設定は相変わらずわかりにくいので
設定しておりません。

かな漢字システムで「Canna」と「Wnn7」が入っているんですが、
切り替えが難しく、以前よりも数十倍マシになっているとはいえ、
変換できない漢字も多く、文節変換もわかりにくいので、
実用にはまだまだです。

「Starsuite7」(VineLinux3.0とは別売)はMicrosoftのビジネス系ソフトの廉価版ですが、
まだまだ使いにくい状態です。
日本語をローマ字入力する際に子音を入力し、母音を入力しますが、
子音と母音の時のフォントが違うので、
いちいち文字が揺れるように見えるのです。
非常に目がチカチカして疲れます。
これも実用にはまだ時間がかかりそうです。

VineLinux3.0からパッケージ管理で
「Synaptic」というツールが加わったそうですが、
単にバージョンアップしただけでは使えないようです。
何か新たなrpmパッケージを加えなければ、
使う機会もないんでしょうけれど。

最大の欠点は電源が勝手に切れないことです。
普通は「shutdown -h now」で自動的に切れるんですが、
VineLinux2.6CRで切れていたのに、
VineLinux3.0にアップグレードしたときに
自動的に切れなくなりました。
このあたりの解決策が不明のままです。

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終わりに

Windowsのソフトのバージョンアップにお金がかかりすぎる今の時代、
VineLinux+OpenOffice.org(またはStarsuite)で格安のシステムを組める時期は
近い将来、来ると思います。
現在はパソコンに慣れていない人にはまだ使えません。
あともう二、三歩、頑張ってくれれば、
仕事の現場にも自信を持って導入できるでしょう。
たとえ、VineLinuxに1万5千円、Starsuiteに1万円かけたとしても、
2万5千円で基本作業ができるとわかれば、非常にお安いです。
(Windows XP home は2万円、Powerpointが入っているOfficeは4万円)
本当にもう少しなので、気長に待ちたいです。

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