14 資格王への道

基本情報技術者

資格の種類 国家資格(情報処理技術者試験センター)
最低限必要な費用 \5100(受験料)+手数料
勉強に要した費用 \4万4千円(Web講座+テキスト2冊)
交通費と食費 なし
資格取得の合計費用 約\5万円
受験資格 特になし
試験日 年2回(4月・10月第3日曜日)
受験場所 神戸学院大学(2007年秋、明石駅から臨時直行バスも出ます)
特色・長所 「コンピュータの仕組みを知っている」という証明になる

概要

パソコンの技術者なら、基本レベルとされる資格です。
レベルとしては初級シスアドよりも1ランク上ですが、
受験者数は初級シスアドよりも多かったりします。
パソコン関係の会社や情報関連の大学なら、取得を勧められることが多いです。
初級シスアドの知識でそのまま解ける問題も結構出題されます。
回り道でもいいのなら、先に初級シスアドを取っておいた方がいいかもしれません。

取得の動機

実は9年前にも挑戦していて、惨敗しています。
その頃はインターネットも自宅でできず、
世間はインターネットを電話回線でぼちぼちやっていた感じでした。

それ以降、パソコンでいろいろな課題、仕事をして、
知識が増えていき、「いつかは取りたいな〜」と思っていましたが、
なかなかタイミングが合いませんでした。
範囲が広すぎて、計算問題も複雑で、
参考書を買っては、続かなくてあきらめていました。

「初級シスアド」で利用者側の資格が取れたので、
今度こそ開発側の資格が取りたいと思って、勉強を始めました。
大学にいるときから、ず〜っと狙っていた資格です。

受験条件

年齢、学歴に関係なく、誰でも受験できます。
男性の受験生が圧倒的に多いです。
年齢層は大学生〜若手社会人が多くを占めます。

講座

実は情報関係の資格は再編が進行中であり、
どのスクールも講座は縮小傾向にありました。
本当は生講義を受けたかったんですが、
ものすごく高額(TACで\10万円!)という理由で、
LECのWeb講座を受講しました。
これなら自分のペースで受講できます。

簿記2級で「自分のペース」で受講したせいで、
勉強が遅れまくった経験があるので、
今回は先手必勝で、とにかく急ぎました。
まず10月に受験をすると決めて、6月から3ヶ月で基本知識を習得、
9月からは言語を勉強しました。

試験直前の勉強

残念ながら、今回のWeb講座では演習がなかったので、
自分で過去問題集を買って、勉強しました。
10月あたまから前回、前々回…と寝ながら本を見ました。
そうです、机で1回も問題を解かなかったんです。
しかも1週間前に風邪をひきまして、
受験史上最悪の体調で試験会場に行くことになりました。

試験の難易度

試験は初級シスアドと同様、午前・午後ともに2時間30分の長期戦。
マークシート形式ですが、いずれも考えて答えを出すタイプなので、
ヤマカンでの正解はかなり難しいです。
が、ヤマカンで何問当たったかは後で大きく影響します。
中には、パソコンを触ったことがある人なら楽勝!という問題も
数問出題されます。
受講者みんなの平均点で合否が決まるのは
IT系試験らしいなあと感心します。

午前問題

一般知識を問う問題が80問出題されます。
初級シスアドよりもさらに広い範囲で出題され、
難易度も結構高くなります。
ただし、過去問が5問程度、そのままの形だったり、
数値が変えてあったりして出題されます。
これは正解しないともったいないです。
初級シスアドの知識も結構役立ちます。

午後問題

全7問ありますが、擬似言語のプログラム、アルゴリズムが中心で、
データベースのSQLもちょこっと出題されます。
最後に言語の問題を2問選択します。
いずれも午前問題の知識の応用ですが、
問題の意図がわからないと、全滅する恐れがあります。
逆に問題の細かい意味がわからなくても、
意図がわかれば、解けたりもします。
言語の問題は「アセンブラ」が最もわかりやすいと思います。

午後の言語

言語なんですが、「アセンブラ」「C」「Java」「COBOL」の4種から選択します。
本来なら、真の技術者なら基本的な「C」か、大流行の「Java」を取りたいんですが、
いろいろな応用がきいてしまうので、
難易度もかなり高くなってしまいます。

「アセンブラ」は機能的に限定されますが、
問題もそれだけ難易度が下がります。
「アセンブラ」は2進数のシフト計算が理解できれば、
得点が稼げる言語だと思います。

Web講座にも言語の勉強はあったんですが、
時間が足りなくなったので受講を途中で中止し、
解説だけ読んで、ポイントのみを覚えました。
幸運にも、だいぶ解けました。

受験後の感想

試験当日には基本知識、演習ともに不足しており、本当に自信がなくて、
欠席も考えたんですが、
「欠席すると100%不合格だから、とりあえず行こう。」
とやけっぱちで会場に行きました。

昼ごはんのサンドイッチを食べながら、
午前問題で過去問を3問程度落としたことが判明。
ヤマカンが5個ぐらい当たらないと厳しいことも判明。
気を取り直して、午後問題へ。

午後は短い言語問題が全滅だったのですが、
長い言語問題の方は1つ×だけで済んで、全体としては大成功。
過去問の演習では短い問題がわかるのに、長い問題がさっぱりだったので、
本番になって逆になってくれて助かりました。

予想外の出来に私が1番びっくりしました。
午後に手ごたえがあったので、
午前で落としていたらもったいないなあと思っていました。

解答速報

解答速報は受験日の翌日にはインターネットでわかります。
ただし、点数がわかるものの、合格点かどうかはその時点では不明です。
受験生全ての○×が、点数に影響しますので。
ちなみに、私は午前66点/全80問、午後85%が正解でした。
午前はヤマカンで10問ぐらい○だったので、びっくり。

1ヵ月後の正式な成績照会では午前685点、午後700点でした。
合格ラインは午前と午後の両方で600点以上なので、
合格を確認しました。

資格取得後は?

国家資格なので、履歴書に書けます。
初級シスアドよりは若干効果を発揮しますが、
就職、転職の大きな武器とまではいきません。
弁理士の科目免除をめざすのであれば、
「ソフトウェア開発技術者」に進むのが通常ですが、
難易度がものすごく上がります。
あるいは「情報セキュリティアドミニストレータ」に進むのも、
いいかもしれません。

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