「大和寿司」

朝早くから大行列。回転は早いほうです。 巻物と大トロ、イカ、玉子とうに。 車えびと中トロ。 アナゴとカンパチ。 「早起きは三文の徳」は築地のためにある言葉だと思う。
築地市場は平日の午前中が営業日で、日曜と祝日が定休日。
長い連休が続くときには、ひょっこり営業している場合があるが、
カレンダーが赤い日はほとんど休みである。
私みたいな会社員だと土曜日の朝しか楽しめるチャンスがないが、
金曜日の夜まで仕事の後、土曜日の早朝に東京のど真ん中にいる機会なんて、
めったにない。
ところが、年末年始の営業日と会社の休みと
18きっぷ利用期間がうまいこと重なり、
ついに早朝の築地市場に到達することができた。
長年あこがれていた寿司屋に突撃することとした。

「ムーンライトえちご」で新宿に着いたのが朝5時10分。
都営大江戸線に乗り、築地市場に着いたのが朝5時50分。
早朝なのに、年末準備にかける人の力はすごく、人が多かった。
そして、このお店の前に到着。うわぁ〜、行列が30人!!!
世界大不況だというのに、外国人観光客も多かった。
いつもなら、早朝の築地市場に行った後は予定をぎっしり詰めているが、
今日は家に帰るだけなので、待ち時間を気にせずにすんだ。
しかし、このあたりの寿司屋は行列がすごいなあ。
でも、行列ができる寿司屋とできない寿司屋は極端である。
それほど違いはないと思うのだが。

しばらくして、右の店舗で1人の空きができたので、入店。
(左右、カウンターが2列あって、職人さんがそれぞれ違う)
ただ、席がレジ前の狭い席。それでも贅沢は言ってられなかった。
「おまかせでいいかい?」と聞かれて、はいと答えた。
メニューはおまかせ以外にも普通に握ってほしいものを頼んで注文できるが、
まあ、最初だし、おまかせを握ってもらうこととした。
職人さんの手際がめちゃくちゃいい。
あっという間に巻物とにぎりが登場。
巻物は鉄火、いくら、ネギトロの3種。
うまいなあ〜。待った甲斐があった。

いきなりいかと大トロも登場。大トロ最強である。
次にうに。北海道に比べたら、加工しているものの、十分においしかった。
さらに車えび。身がしっかりしていて、大きかった。
続いて、まぐろのづけ…と思っていたら中トロぐらいの脂があった。
豪華だなあ…
最後にアナゴとカンパチが登場。
アナゴが食べたいと思っていたのでうれしかった。
やわらかくて、おいしかった。
本当なら、もう1品ぐらい頼みたかったが、
あまりにも後のお客が並んでいたので、今回はあきらめた。
というより、これだけ豪華なネタを食べてしまうと、
他に何か食べる気が起きなかった。
早朝からすしのフルコースを食べてしまったので、
本当に夢のような感じだった。

朝6時前に並んで、待ち時間は20分、店の滞在時間は15分だった。
大行列にしては回転は早いほうだと思う。
\3500は朝ごはんとしては間違いなく高いが、価値も特大。
職人さんがめちゃくちゃやさしい。
有名店なのに、それが意外だった。
「お寿司の写真撮っていいですか?」ときいて、
断られたらあきらめよう、と思っていたら、
「全然いいよ〜。」と快くOKをもらった。
そういうところも人気を集めているのかもしれない。
念願がまた1つかなって、とてもうれしかった。

(訪問:2008年12月29日)