「呉の焼き鳥屋では、焼き鳥屋なのに魚料理がうまいらしい。」という テレビ番組ではじめて存在を知った居酒屋さん。 さらに、BS-TBS「吉田類の酒場放浪紀」でも めちゃくちゃうまそうな料理の数々を見て入店を決意。 ただ、呉で夜ごはんを食べてしまうと、 その日のうちに家に帰るのは無理。 したがって、訪問計画はかなり難しかった。 結局、いろいろあって、 「呉で夕飯→18きっぷで移動→高松で宿泊」 というむちゃくちゃな計画になった。 何はともあれ、17時半に呉駅に到着。 そのまま川沿いに15分歩くと、お店発見。 入店したら、この日初めてのお客だった。 まず、みそだきと日本酒を熱燗で注文。 次に骨付鳥をたれ焼で注文。 この時点でご主人から「お客さんどこから?」と聞かれ、 神戸ですと白状したときに、あっさり「吉田類?」って言われて、 一見さんだとばれた。 それでもひるまずにみそだきをひと口。 鳥の皮をみそだれで煮込んだ一品。 おでんのようにすぐに出せるので、 これを頼んで、お酒を飲んで、次を注文するというのが、 このお店のルールみたいになっている。 続いて骨付鳥。焼き鳥屋さんなので、 おいしいのはもちろんだが、 親鳥なので、結構歯ごたえがあった。 これまた食べ応えがあった。 それから冬の名物、かきの串焼きとかきの天ぷらを注文。 広島県はかきの名産地。 ご主人からは「本当にうまいのはみんなが食べなくなる2〜3月」と言われて、 びっくりしたが、勉強になった。 なお、吉田さんが来たのは10月だったので、 かきは食べられなかったそうである。 出てきたかきの串焼き、レモンを絞って食べると絶品。 さらにかきの天ぷら。 特につゆをつける等の指示はなかったが、 串焼きに付いてきたレモンを絞って食べると、 十分にうまかった。 熱を通しても、縮まないかきがすごいなあ。 かきフライもおしながきにあるが、 それよりも衣が薄い分だけ、直接旨味が感じられる。 そろそろお魚が食べたかったので、 「1人でも食べられるサイズの刺身を。」と頼んだのだが、 ご主人はにこっと笑って、「おすすめは、かきです」。 まさかのかき3連発でびっくりしたが、 酢がきでなく、わさび醤油で食べられるかきの刺身はすごかった。 他のお店で絶対食べられません、と自信を持って出された理由は、 かき業者の人は自信を持っているときのみ販売し、 売ってもらうときには、 その業者が手間をかけてかきを1つずつ洗ってくれるということで、 強すぎる塩味がほとんどない。 旨味だけが残っているかき、すごすぎた。 とどめはめばるのみそ汁。 後ろの水槽からめばるを3匹網ですくって、 それをそのままみそ汁へ。 ミニ鍋のような豪華なみそ汁である。 味はもちろん文句なし。 鶏、かき、めばるみそ汁とフルコースを堪能した。 吉田さんの番組では、普段のそのままを映してくれたそうで、 それで撮影をOKしたそうである。 テレビで使っている「マイ箸」まで見せてくれたので、 本物だ!と思った。 撮影当時、ご主人はBS番組のことでわからなかったということで、 後日サインをもらったとのことだが、 「角印」が入った色紙は珍しいということで、 いろいろと貴重な情報が聞けたのが 番組ファンとしてうれしかった。 幸せな気分で店を出たが、 帰りの電車が7分後に出発するということで、 あわてて目の前のタクシーに乗った。 電車には間に合ったが、酔いが一気に冷めてしまった。 次は西条酒まつりの後で来たいなあ。 (訪問日:2012年1月7日) |