今や「サンライズ出雲・瀬戸」を除いて、夜行列車は絶滅しました。
全盛期は東京や大阪から九州へ、あるいは東京から北海道へ、
いろいろなブルートレインがあったものですが、
きれいさっぱりなくなりました。
今の若者に「ブルートレイン」って言っても、
意味がわからないのではないでしょうか。
「ブルートレイン」とは、こんな列車でした。
・青い車体の客車で機関車が引っ張る。
・特急を名乗る列車が多かったが、速度は遅かった。
・メインは寝台車。個室寝台もあった。
・豪華なブルートレインだと食堂車やロビーカーもあった。
時間が有り余っている今日この頃、
どうにかして、採算がとれるブルートレインはないものか、考えてみました。
今は自粛が求められているので、どっちみち、旅行に行くのは無理なのですが。
とはいえ、ブルートレインがなくなった理由としては、
「深夜に勤務する乗務員、駅員を確保しなければならない」
というのが大きく関わると思います。
私みたいなサラリーマンでも夜23時を過ぎれば、厳しいですもの。
そうなると、深夜に働く人は極力少なくしなければなりません。
1.最終の新幹線が出る後に出発し、最初の新幹線が到着する前に目的地に着く
2.横になって快適に寝られる
3.乗り換え無しで目的地に行ける
4.新幹線+宿泊代金(5千円程度)の価格で移動できる
5.始発駅周辺では食料が確保できる
6.夜まで滞在したいイベントから帰るために便利な時間帯で運転している
こんな感じでしょうか。
「24時間働けますか?」のビジネスマン、
夜遅くまで東京で働いて、翌日は朝から地元でお仕事、
なんてことも多いかもしれません。
ただ、これが当たり前になってしまったら、
「こんな列車があるせいで、無理して仕事しなければならなくなった。」と
文句を言われる可能性もありますが。
また、仕事終わりの金曜日にちょっと頑張って、
土曜日朝から目的地で観光したい場合、
金曜日の17時以降の移動はとても重要です。
関西から東北に行く場合は、関西を夜に出発して、
東京駅をできるだけ早く出る東北新幹線に乗りたいものです。
そのような時には土曜日に早起きするよりも楽かもしれません。
豪華な夜行バスだと、最近ではフラットシートが導入されましたが、
飛行機、夜行バスにない利点がこちらです。
フェリーではこれが当たり前ですが、
実際に運行している航路は限定的なので、これを最大限に売りにするべきだと思います。
列車内にベッドがあって個室なら、運賃+9千円ぐらいなら価値はあると考えます。
ただ、新幹線とセットで乗車するなら、通しの特急・寝台料金にする配慮は欲しいところです。
必ず東京駅や大阪駅に出て乗り換えて目的地に行く、
というパターンが多いですが、
身体の不自由な方だと隣のホームの乗り換え1回だけでも、かなりの負担です。
実際、関西に在住する私が東京の親戚宅へ行く場合、
在来線で西明石、西明石から東京まで新幹線、東京で乗り換え、国分寺で乗り換えと
3回の乗り換えが必要です。
乗り換え無しで走るようなブルートレインがあれば、
たぶん利用するでしょう。
可能であれば、そのような配慮があればいいのになあと思います。
どれぐらいの価格が適正か?というところですが、
寝台にしている分、1両あたりの定員が減ります。
また、利用者側からは新幹線と宿泊料金がセットになっている金額ぐらいなら、
出せるかなと思います。
ちなみに、今の「サンライズ出雲・瀬戸」で
特急料金とシングルツイン料金を合わせた金額は約13000円です。
結構高いな〜。でもしょうがないか〜、豪華だし。
ブルートレインに食堂車、あこがれはありますが、
衛生面やスタッフの確保、それだけで1両確保しなければならない、
という欠点があります。
正直言って、始発駅でデパートの地下食料品売り場で惣菜を確保できれば、
それなりに豪華な夕食は食べられます。
東京駅、大阪駅が始発であれば、困ることはないでしょう。
コンビニの冷凍食品もレベルが高いので、
フリースペースに電子レンジさえあれば、なんとか一晩乗り切れると思います。
各地方で、夜遅くまで滞在したいイベントがある場合、
周辺のホテルを確保するのは本当に大変です。
私もいろいろイベントに参加して、ホテルの確保が難しかったこともありました。
例えば、
・さっぽろ雪まつり ライトアップ(北海道)
・ねぶたまつり(青森)
・弘前さくらまつり(青森)
・竿灯まつり(秋田)
・長岡まつり花火大会(新潟)
・諏訪湖花火大会(長野)
・おわら風の盆(富山)
・高山祭夜祭り(岐阜)
・関門海峡花火大会(福岡・山口)
・バルーンフェスタのライトアップ(佐賀)
あたりは夜中までイベントがあるので、
夜行バスで帰ったり、少し離れたホテルに泊まったりしました。
ブルートレインがあれば、ホテルに泊まらず、
移動ができるので、ある程度高くてもお客さんは乗ってくれそうな気がします。
では、次のページで具体的な夜行列車を考えることにしましょう。